Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
なんきょくき
南極記
久生 十蘭
Leggi 南極記 (なんきょくき) di 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 17.753 caratteri · 35 schermate
南緯七十八度半で、氷山や、流木や、大小の海燕などを見、北極熊の一種を殺して食べ、八十二度五十分で「仙人掌の一種」や「山櫨のような赤い実の一杯ある叢」に行きあったりし、南緯八十三度二十分、西経四十三度〇五分の附近で、熱帯にも、温帯にも、北の寒帯にも、自分らが通ってきた南極地方のものとも似ないツアラルという島に到着するが、ひどい目に逢ってそれから丸木舟で逃げだし、南緯八十四度以南の無人の海を漂流したすえ、霧のような灰を降らせる、模糊たる「現象」の中へ突進して行く。
「三月五日。 風はばったりとやんでしまったが、強い潮流のお蔭で、われわれはなおも南へ流されている。
三月九日。 灰のようなものがたえずわれわれのまわりに降りそそいでいる。南の水平線に見える霧の峯は、昨日よりいっそうはっきりした形をとりはじめた。それは無限の彼方にある城塁から、海にむかって転び落ちて行く永劫の瀑布、とでも名づけるほかはなかった。この巨大な布は、南の水平線にいっぱいに拡がっている。しかも、音ひとつ立てない」
「瓶から出た手記」は一八三三年(天保三)の作で、ポォは南緯七十四度十五分まで行ったウェッデルの探検記や、エンタビー・ランドを発見したビスコォの報告を読んでいるにもかかわらず、依然としてメルカトルの影響に支配されていたらしいことがわかる