Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
なんばんひわもりうこんまる
南蛮秘話森右近丸
国枝 史郎
Leggi 南蛮秘話森右近丸 (なんばんひわもりうこんまる) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 55.869 caratteri · 112 schermate
不思議な巫女の放胆な言葉に、気を奪われているのである。
「唐寺の謎こそ奇怪である」巫女はまたもや云い出した。
「唐寺の謎を解くものはないか! 唸っているのだ、恐ろしいものが! 日本の国は買われるだろう、日本の国は属国となろう。解くものはないか、南蛮寺の謎! いや恐らくあるだろう、解くがいい解くがいい! 幸福が来る、解いた者へは! だが受難も来るだろう! だが受難を避けてはならない! どんなものにも受難はある。受難を恐れては仕事は出来ない……ここに集まった人達よ!」
ここで俄に巫女の言葉は嘲笑うような調子になった。
「どんなに妾が説きましても、皆様方には解りますまい。解っているのは日本で数人、信長公にこの妾に、香具師の頭に弁才坊、そんなものでございましょう。さあ其の中の何者が、最後に得を取りますやら、ちょっと興味がございます。オヤオヤオヤ」と巫女の調子はここで一層揶揄的になった。
「馬に念仏申しても、利目がなさそうでございます。そこでおさらばと致しましょう。もう日も大分暮れて来た。塒へ帰ったら夜になろう。ご免下され、ご免下され」
群集を分けて不思議な巫女はスタスタ北の方へ歩き出した。