Classici giapponesi con furigana
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なんばんひわもりうこんまる
南蛮秘話森右近丸
国枝 史郎
Leggi 南蛮秘話森右近丸 (なんばんひわもりうこんまる) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 55.869 caratteri · 112 schermate
「お姫様には神通力、お鏡を通して浮世の相を、ご覧になることが出来ましょうが、この浮木はほんの凡人、何にも見えませんでございます。ほんとにそんな人達が、走って来るのでございましょうか?」
「ああそうとも走って来るよ、一人は若武士、一人は娘、後の二人は香具師らしいよ。卑しい服装をしているからね」
じっと鏡に見入ったが、尚も唐姫は云い続けた。
「それも普通の人達ではないよ、私達一同が以前から手に入れようと望んでいた、唐寺の謎を解き明かした、研究材料を持っている、そういう好都合の人達なのだよ」尚も熱心に見入ったが、「もう北野も通り過ぎた、大将軍まで走って来た、もう直ぐにも小北山へ来る。……ああもう小北山も通り過ぎた、いよいよ平野へやって来た。……衣笠山! 衣笠山! 衣笠山の裾まで来た!」
ほんとにどうしてそんなことが、この唐姫には解るのだろう? 月光に反射して朦朧と、鏡は光っているばかりである。そんな人影など映っていない。
それにもかかわらず唐姫にだけに、そういうことが解るのなら、唐姫という女には、特別に違った感覚が、備わっているものと見なければならない。
と、唐姫は立ち上った。