Classici giapponesi con furigana
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なんばんひわもりうこんまる
南蛮秘話森右近丸
国枝 史郎
Leggi 南蛮秘話森右近丸 (なんばんひわもりうこんまる) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 55.869 caratteri · 112 schermate
ハイハイ私の屋敷へな。……え、違うと仰有るので? いかさまいかさま、これも間違い。間違いに相違ありませんとも。昨日は一日お嬢様のお家で、くらしたはずでございますからなあ。……実は先刻方参りましたので。へいへい私の屋敷へな。で、只今も居りますので、そうして右近丸が申しました、貴女に是非とも逢いたいとな。……ええと所でお嬢様、何と仰有いますな、お名前は? へい貴女のお名前なので? お菊さんかな? お京さんかな? ……何々民弥? 民弥さんというので? そうそう民弥さんに相違ない。……云っているのでございますよ。是非民弥さんに逢いたいとな。そこで私が来ましたんで、ハイハイ貴女をお迎いにな。……さあさあ急いで参りましょう。私の家へ! 私の家へ!」
間違ったことばかり云っている。
でもし民弥が冷静だったら、当然疑いを挿んだろう。ところが民弥は冷静ではなかった。心がとうから茫としていた。で老人の出鱈目が、出鱈目でないように思われた。
そこで民弥は夢中のように、老人の腕へ縋ったが、
「お爺様! お爺様! お爺様! さあさあ連れて行って下さいまし! さあさあ、逢わせて下さいまし、右近丸様は大事なお方、お逢いしなければなりません! 逢いとうございます、逢いとうございます! どうぞ逢わせて下さいまし! 貴郎のお家へ! 貴郎のお家