Classici giapponesi con furigana
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なんばんひわもりうこんまる
南蛮秘話森右近丸
国枝 史郎
Leggi 南蛮秘話森右近丸 (なんばんひわもりうこんまる) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 55.869 caratteri · 112 schermate
で二人は残念ながら、西へ西へと逃げることになった。
一人は子供で一人は娘、足の弱いのは知れている。とはいえ命がけの場合である。いつもの二倍も走ることが出来る。
一所懸命走って行く。走りながら猿若は喋舌るのである。
「ねえ民弥さん民弥さん、俺らを疑っちゃアいけないよ。安心して俺らに委せるがいい。もっとも俺らも悪いことをした。人形を盗もうとしたんだからなあ。もっともそいつは失敗したが。……ええとそれからもう一つ、もっとよくないこともした。と云うのは民弥さんのお父さんを……どうもこいつだけは云えないなあ。あんまり酷いことをしたんだからなあ。……だってそれだって本心からじゃアない。みんな親方に云い付けられたんだ。そりゃア悪事には相違ないが、だって親方の云い付けなら、厭だと云うことは出来ないからなあ。……オヤオヤ足音が近くなったぞ! どれどれこの辺りで振り返ってみよう……あッいけない追い逼って来た。ナーニ大丈夫だ、逃げ通してみせる。一町とは逼っていないんだからなア。……そりゃア俺らは善人ではない。が、今では善人だよ。悪戯小僧には相違ないが、だって今ではいい子供だ。