Classici giapponesi con furigana
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きょうふのきせつ
叢書名著の復興1 恐怖の季節
三好 十郎
Leggi 叢書名著の復興1 恐怖の季節 (きょうふのきせつ) di 三好 十郎 (みよしじゅうろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 257.544 caratteri · 508 schermate
水木 何を馬鹿な! いま更、薩賊会奸づれの……。
加多 いや、それだけの話なんですが。……(遠くで起る砲銃声。銃丸が飛んで来てバチバチと物に当った音)……万々が一、あれが仕損じて幕吏または書生組に捕えられでもした場合は、水木さん?
水木 なあに、たかが博徒だ。隊士に非ずということで押し切れる。まさか違っても、手を廻して斬捨ててしまえば口は利けぬ、かい添え兼目付に後を追わせようというのもそれもあるからだ。ハハハ、無頼一匹、うまく斬っても、斬られてもだ、よしんば捕えられても後腐れはないからなあ。特にあれを頼んだのも、それがあるからだ。さ、行こう! (ドンドン山上への道へ去る)
加多 だがそれは。……(遠くの喊声と身近く音を立てる銃丸の中に腕組みをしたまま考えながら井上と仙太の去った方を見送って立ちつくしている)
(幕)
6 江戸薩摩ッ原の別寮
元治元年六月。夜。
薩摩屋敷からあまり遠くない別寮。薩藩士鷲尾八郎が多少の縁辺をたよって持主の大質屋から借りて、控えのため秘密な会合等に当てている座敷である。
十畳ばかりのガランとした室。濡縁。庭がそれを取囲んでいる。寮の左側の部分は植込み。