Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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きょうふのきせつ

叢書名著の復興1 恐怖の季節

三好 十郎

Leggi 叢書名著の復興1 恐怖の季節 (きょうふのきせつ) di 三好 十郎 (みよしじゅうろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 257.544 caratteri · 508 schermate

Aozora Bunko

(自分のをまず一番に出して次々に皆の出す金を集めて、お妙に)これは私達にゃもう要らねえ物だ。お妙さん、子供達を育ててやって下せえ。私あ、あんたのことを女房だと思って死にます。

お妙 あい。

加多 よし! それで、よし! さ、打出よう。宍戸を抜けるまで、これだけ七人、必ず別れ別れになってはいかんぞ、よいかっ! (奥の間が燃えはじめたらしい。パチパチバリバリッと音がして、黒煙と、焔の反映で、ここまで赤い)仙太郎、お前が先に立て! 拙者がしんがりをつとめる。離れるな、斬らないで駆け抜けろ!

仙太 水田に踏み込まぬよう用心するんだ!

甚伍 よし! 妙、さらばだ。さ、一緒にトキを!

加多 よし、おおおっ! (抜刀を差上げる。それにつれて七人が一緒に抜刀、おおおっ! と喚声をあげる。家のこわれる響と火事の音とに混って、その辺に鳴りひびく)

仙太 お妙さん! (パッと駆け抜けて戸外へ飛び出して行く。つづいて五人、最後に加多がそれを追って走り出て行く)

お妙 仙太郎さあん! (戸外へ)(幕)

9 越前、木芽峠

十二月。深い積雲の山間の曇った昼さがり。幕軍の包囲を衝いて湊を逃れ出でた末、京都に上り慶喜について陳情せんと、途々諸藩の兵と戦いながら中仙道を一旦美濃に出で、ついで北陸に道を転じてここまで来た天狗党の残党約八百人が、すでに十日ほど