Classici giapponesi con furigana
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こじじゅんれい
古寺巡礼
和辻 哲郎
Leggi 古寺巡礼 (こじじゅんれい) di 和辻 哲郎 (わつじてつろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 143.765 caratteri · 285 schermate
しかしこの十一面観音の面相はそういう期待に応ずるものではない。それは豊かではあるが、洗練せられた感じがない。情熱的ではあるが、柔らかみがなく、あらっぽい。問答師作の竜王像がわれわれに期待させる光明后の面影は、もっと醇美なものでなくてはならない。だからこの十一面観音が貞観時代の作であって光明后をモデルとしたものではないという説の方がわたくしには望ましいのである。
ではこの像が天平時代とある関係を持っているということはどこから言えるか。光明后をモデルとした観音はあり得た、しかしこの像はそれではない、――とすれば、両者の関係は絶えているではないか。
その間をつなごうとするのは、単に空想にすぎない。すでに光明后をモデルとした観音があり得た以上は、それが内裡に安置せられたということもまたあり得たであろう。内裡に安置せられたことが可能であるならば、宮廷と特殊の関係を持っていた法華寺が、この観音と関係するに至ったこともまた可能であろう。『続紀』の記する所によれば、光明后崩御の時には全国の諸寺が供養を営んで阿弥陀浄土の画像などを造ったが、特に一周忌の営みのためには、全国の国分尼寺に阿弥陀丈六像一躯・脇侍菩薩二躯を造ると共に、法華寺に阿弥陀浄土院を新築して忌斎の場所にあてた。