Classici giapponesi con furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(一)
佐々木 味津三
Leggi 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) di 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 220.431 caratteri · 428 schermate
「えッ……。だんながあたしに……?」
「さよう。そのために、この暑いさなかをわざわざ八丁堀から出張ったんですがね」
「まあ、近ごろうれしいことをおっしゃいますわね。そう聞いちゃ、あたしもくし巻きお由ですもの、その意気とやらに感じまして、どんなお仕事かひとつお頼まれしてみましょうかね」
「さすがは名をとった人だけあって、わかりがはええや。実は、今のあの器用なまねを逆にやってみせてもれえてえんだがね」
「え? 逆……? 逆というと」
「知れたことじゃござんせんか。ふところに品物をねじ込むんですよ、今のは器用にすり取ったようだがね。逆といや、つまり、あれをあべこべに、ふところへ品物をねじ込むんでさあ。むろんのこと、相手には気のつかないようにね」
「ああ、そんなことなら……」
お茶の子さいさいですよといわないばかりに、ちょっとお由は考えていましたが、そこにおしゃべり屋伝六がいよいよいでていよいよ奇怪な右門のしぐさに、目をさらにしながらぼんやりとつっ立っていた姿をみると、不意ににっこりと笑いながら近よっていったもので――。
「ね、こちらのだんな。そら、そこのえり首に、大きな毛虫がはってますよ」