Classici giapponesi con furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(一)
佐々木 味津三
Leggi 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) di 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 220.431 caratteri · 428 schermate
だが、敬四郎はもとより無言です。せめてもこういうときにあいさつを返すくらいの余裕だけなとあったならば、てがらの半分くらいは分かつにやぶさかならざる右門でしたが、なにをこの駆けだしが、というような憎悪の色をみせたものでしたから、こうなると右門のほうも自然と意地になるので、ためにはからずも柳生道場門前において、宇治川もどきの先陣争いとなったのです。
けれども、これは最初から先陣争いをしてみるまでもないことで、敬四郎の名まえの初耳であるのに反し、わがむっつり右門の驍名は但馬守にもすでに旧知の名まえでしたから、まず最初に右門が面接を許されることになりました。
ところが、先陣争いではみごとに勝ちを得ましたが、残念ながら結果は徒労に終わったのです。疑問の逆胴名人でかつ左ききというのが、門弟中につごう三人ほどあるにはあったのですが、ひとりはすでに物故、ひとりは池田備前守侯の家臣でこの二月から帰藩中、残りのひとりはこれも土井大炊守のご家臣で、同様この四月から帰国中ということでしたから、むろん、これは疑いすらもかけるべき余地がないので、ただちに右門は一日通しの早駕籠を仕立てさせると、いよいよ本式に、下町は伝六の受け持ち、山の手は右門自身が立ち回ることにして、その場から江戸一円の道場洗いに取りかかりました。