Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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うもんとりものちょう

右門捕物帖(一)

佐々木 味津三

Leggi 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) di 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 220.431 caratteri · 428 schermate

Aozora Bunko

「まただんなの病気が始まりましたね。きょう来てきょう着いたというのに、突然人聞きのわるいことおっしゃいまして、ご金蔵でも破るんじゃあるまいし、ひとかせぎたあなんですか」

しかし、右門は凛然として、もはやむっつり右門にかえり、江戸から用意の雪駄をうがち、天蓋を深々と面におおい、腰には尺八をただ一つおとし差しにしたままで、すうと表のやみの中へ、吸われるように歩きだしたものでしたから、ようやく伝六もそれと察しがついたものか、朱ぶさの十手をこっそりとふところに忍ばせて、すぐあとから同じ虚無僧姿をやみの中へ包ませてしまいました。

3

孟春四月の半ばをすぎた城下の夜半は、しんとぬばたまのやみに眠って、まこと家の棟も三寸下がらんばかりな、底気味のわるい静けさでした。あらぬつじ切りのうわさは、城下の町のもののおびえやすい心をいよいよおびえさせたとみえて、行く道はげに死せるがごとく、人っ子ひとり見かけない寂しさでした。――その寂しい大路小路を、どうしたことか、右門はわざとちゃらちゃら雪駄の音を特別高くちゃらつかせて、ふらりふらりとやって参りました。下手人を捕えようとするなら、少なくも息ぐらい殺していくのが定なんですから、だのにことさら高めだした雪駄の音は、どうみても少し不思議なんですが、いかにもそれがなにか自信で