Classici giapponesi con furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(三)
佐々木 味津三
Leggi 右門捕物帖(三) (うもんとりものちょう) di 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 241.558 caratteri · 480 schermate
糸ほどの煙を見せてもお目ざわりとあって禁じられるくらいですから、のぞき見はいうまでもないこと、二階のある町家はもちろんこれを締めきって、節穴という節穴は残らず目張りを命ぜられるほどの手きびしさでした。
「お手はず万端整いましてござります」
やがてのことに、ご奏者番からご老中職へ、ご老中からご公方さままで、道々のご警備その他ぬかりのない旨、ご言上が終わると、
「お成りイ――」
の声があって、ご開門と同時にお出ましがかっきり明け七ツ。冬の朝の七ツ刻ですから、ようやく三番鶏が鳴いたか鳴かないのかまだまっくらいうちです。かくて道中、事も起こらずに増上寺へお着きとなれば、もうあとはたわいがないくらいでした。大僧正がお介添えまいらせて、予定のとおり御霊屋へご参拝が終わると、ご接待というのは塩花お白湯がたった一杯。召し上がるか上がらないかに、
「お立ちイ――」
の声がかかって、すぐにもう還御です。
しかし、そのあとがじつはたいへんでした。ひきつづきお跡参りと称して、紀、尾、水のご三家をはじめ十八松平に三百諸侯、それから老中側御用人など要路の大官連ご一統のご参拝があるからです。