Classici giapponesi con furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(三)
佐々木 味津三
Leggi 右門捕物帖(三) (うもんとりものちょう) di 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 241.558 caratteri · 480 schermate
いや、不審はそればかりでない。奇態なのはその傷でした。血のついた出刃包丁を振りまわしていた以上は、おそらくその凶器で狂人が突き刺したのだろうと思われるのに、傷が二色あるのです。ぐさりと胸もとをえぐっている三少年の三つの傷は、たしかに出刃包丁の突き傷に相違ないが、いま一カ所子どもたちの首筋に、そろいもそろって何か細ひものようなものででも強く絞めつけたらしい、赤く血のしんだみみず色の斑痕があるのです。絞殺しておいて、しかるのちになんらかの必要から、出刃包丁の突き傷をこしらえたのか、それとも、出刃包丁で突いておいて、なお入念にも細ひもで絞めつけたのか、いずれにしても、それなる首筋のみみずばれこそ、事件のなぞを解く唯一のかぎであることが判定されたので、フフンというように微笑したのを、早くも敬四郎がちらりとながめて、おそるべき勁敵の捕物名人に、おそるべき慧眼のホシをつけられたら、しょせんたち打ちはできないと思ったものか、つかつかとやって来ると、案の定食ってかかりました。
「何をするのじゃ! 死骸に指一本たりとも触れると許さぬぞッ、者ども! おせっかい者のじゃまがはいってはならぬゆえ、三つのむくろ、戸板にでものせて、早う番所へ連れていけ」