Classici giapponesi con furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(二)
佐々木 味津三
Leggi 右門捕物帖(二) (うもんとりものちょう) di 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 221.941 caratteri · 435 schermate
ちょうど舞台を下がって、今の放れわざに一汗かいたものか、あらわな肉襦袢一枚になりながら、しきりと胸のあたりに風を入れていたところへ、ぬうと右門主従が押し入りましたので、恥じおどろきながら梅丸があわてて脱いだ衣装を春の盛りの熟れきった肉体に羽織ろうとしましたものでしたから、右門がやにわに足でしっかと踏みおさえると、しかるかのごとくにいいました。
「まてッ。この衣装にゃ、ちっと用があるんだッ」
いいつつ見調べていたようでしたが、と、――果然、その内前すそが五寸四方ほど食いちぎられていることが発見されましたので、なんじょう名人の目のさえないでいらるべき――いとも皮肉にからんだ真綿責めのことばが、じっくりと飛んでいきました。
「舞台じゃはかまをはいていたので、このすその傷に気がつかなかったが、顔に似合わねえとんだ放れわざをやんなすったものだね。今、こっちの正体も拝ましてやるから、とっくりごらんなせえよ」
いうや、ぱらり紫ずきんをはねのけて、秀麗かぎりない美貌に莞爾とした笑みを見せていたようでしたが、ずばりといったそのことばは、なんともはや、右門党にとっては胸のすくことでした。