Classici giapponesi con furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(二)
佐々木 味津三
Leggi 右門捕物帖(二) (うもんとりものちょう) di 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 221.941 caratteri · 435 schermate
そして、ほどなくひびいてきたものは、五ツを告げる尼僧院内の鐘の音でした。
「よしッ、もうそろそろ夜のお勤めが終わったころだな。伝六ッ、辰ッ、もうつまらねえことをしゃべるなよ」
いいつつ、くぼみから身を起こすと、名人の忍び寄るように近づいていったところは、日の暮れまえに見ておいたあの生けがきのくずれのそばでした。そこの草の茂みの中に、なにを待とうとするのか、じっと息を殺して身を潜めたとき!
最初に丘の向こうから忍びやかな足音がありました。
影は紛れなく男!
つづいて、青梅院内から、これも同じような忍び忍んでのかすかな足音がありました。
影は紛れなく尼僧姿!
そして、尼僧のはばかるような声が先にきかれました。
「な、もし……弥吉さまか」
「そうでござります、お妙さまか」
「あい……会いとうござんした。きょうも一日が、ほんとうに長うござんした」
「わたしも! わたしも!」
かきねの外と、かきねの中とから、ひしと相いだくようにすがり合ったのを認めて、すいと名人が身を起こすと、一語強くふたりの影にいいました。
「八丁堀からはるばるお迎いに参った右門でござります。お妙さまのためにはお父御が島田かつらをご用意なさいまして、婚礼のしたくができていましょうから、さ! いっしょにお越しなされませ」