Classici giapponesi con furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(四)
佐々木 味津三
Leggi 右門捕物帖(四) (うもんとりものちょう) di 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 167.105 caratteri · 337 schermate
こうなりますればもう、千萩の素姓も申しましょうが、この女は、わたくしの父三庵が、書生のうちからかわいがられて、今のような医業を授けていただいたたいせつな先生の、お師匠さまの忘れ形見なのでござります。年をとってからこの千萩をもうけて、まだ成人もせぬうちにご他界なさいましたゆえ、父の三庵が子ども同様にして引きとり、わたくしともいいなずけの約束を取りかわし、四年まえまで一つ家に育ってきたのでござりまするが、なんの因果か、千萩めがちいさいうちから、こんなものを、こんな気味のわるい長虫をかわいがって、昼も夜もそばを離さないのでござります。それゆえ――」
「そなたがきらって家出をしたと申されるか」
「一口に申さばそうなんでござります。一匹や二匹ではござりませぬ。多いときは七匹も八匹も飼って、死ねばとっかえとっかえ、またどこからか手に入れて、あげくのはてには、夜一つふとんへ抱いて寝るような始末でござりましたゆえ、ほかの生き物とはちがうのじゃ、人のきらう長虫なのじゃ、いいかげんにおやめなされと、口のすっぱくなるほどいさめたのでござりまするが、どうあっても聞き入れないのでござります。