Classici giapponesi con furigana
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よしわらしんわ
吉原新話
泉 鏡花
Leggi 吉原新話 (よしわらしんわ) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 37.157 caratteri · 75 schermate
そしてスーと立って、私の背後へ、足袋の白いのが颯と通って、香水の薫が消えるように、次の四畳を早足でもって、トントンと階下へ下りた。
また、皆、黙ったっけ。もっとも誰が何をして、どこに居るんだか、暗いから分らない。
しばらく、袂の重かったのは、お三輪がしっかり持ってるらしい。
急に上って来ないだろう。
(階下じゃ起きているかい。)
(起きてるわ、あの、だけど、才ちゃんは照吉さんの許へちょっと行ってるかも知れなくってよ。)
(何は、何だっけ。)
(お組さん、……ええ、火鉢の許に居てよ。でも、もうあの通りでしょう、坐眠をしているかも分らないわ。)
(三輪ちゃんか、ちょっと見てあげてくれないか、はばかりが分らないのかも知れないぜ。)と一人気を着けた。
(ええ、)
てッたが、もう可恐くッて一人では立てません。
もう一ツ、袂が重くなって、
(一所に……兄さん、)
と耳の許へ口をつける……頬辺が冷りとするわね、鬢の毛で。それだけ内証のつもりだろうが、あの娘だもの、皆、聞えるよ。
(ちょいと、失礼。)
(奥方に言いつけますぜ。)と誰か笑った、が、それも陰気さ。」
十八