Classici giapponesi con furigana
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よしわらしんわ
吉原新話
泉 鏡花
Leggi 吉原新話 (よしわらしんわ) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 37.157 caratteri · 75 schermate
(ねえ、こっちにもう一つ異体なのは、注連でも張りそうな裸のお腹、……)
(何じゃね、)と直きに傍だったので、琴の師匠は聞着けたが、
(いいえ、こちらの事で。)幹事が笑うと、欠伸まじりで、それなり、うとうと。
(まあ、これは一番正体が知れていますが、それでも唐突に見ると吃驚しますぜ。で、やっぱりそれ、燭台の傍の柱に附着いて胡坐でさ。妙に人相形体の変ったのが、三つとも、柱の処ですからね。私も今しがた敷居際の、仕切の壁の角を、摺出した処ですよ。
どうです、心得ているから可いようなものの、それでいながら変に凄い。気の弱い方が、転寝からふっと覚際に、ひょっと一目見たら、吃驚しますぜ。
魔物もやっぱり、蛇や蜘蛛なんぞのように、鴨居から柱を伝って入って来ると見えますな。)
(可厭ですね。)
婦人は二人、颯と衣紋を捌いて、子窓の前を離れた、そこにも柱があったから。
そして、お蘭さんが、
(ああ、また……開いていますね。)
と言うんだ。……階下から二階へ帰掛けに、何の茶番が! で、私がぴったり閉めた筈。その時は勿論、婆々も爺々も見えなかった、――その物干の窓が、今の間に、すかり、とこう、切放したように、黒雲立って開いている。