Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ななしゆびものがたり

名なし指物語

新美 南吉

Leggi 名なし指物語 (ななしゆびものがたり) di Niimi Nankichi (新美 南吉) in giapponese con furigana. JLPT N4. Tocca una parola per il significato.

N4 · base · kanji e kana moderni · 10.312 caratteri · 21 schermate

Aozora Bunko

やせっぽちの主人の木ぐつ、気球のように大きな腹をしたおかみさんの木ぐつ、それから、小さいかわいい娘さんの木ぐつ、そう三足をつくってやると、主人は大喜びで、もうこれでけっこうですといいました。

ところがこの村には、木ぐつ屋がなくて、村のお百しょうさんたちが、たいへん不自由していたので、宿屋にとまっている、じょうずなわかい木ぐつ屋のうわさを聞くと、われもわれもと、木ぐつの注文をしに、やってきたのでありました。

夕方になっても、仕事はかたづきませんでした。そこでマタンは、もうひとばん、そこの宿屋にとめてもらうことになりました。夜がふけてねるときになると、マタンは宿屋の主人にいいました。

「ゆうべのへやは、わたしひとりには広すぎるから、ほかにもっと、小じんまりしたへやがあったら、うつらせてください。」

「いいですとも。ちょうどさっき、ろうかのつきあたりの、小さなへやがあきましたから、あそこへうつりなさい。」

と、主人はいって、ローソクをマタンの手にわたしました。マタンは「お休み」をいって、教えられたろうかのつきあたりのへやへ、やっていきました。

天じょうのひくい、まどの一つついたその小さなへやの中で、マタンはねるまえに、まだしばらく仕事をしました。