Classici giapponesi con furigana
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めいじんじごく
名人地獄
国枝 史郎
Leggi 名人地獄 (めいじんじごく) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 149.286 caratteri · 301 schermate
準太、卓三、千吉、松次郎、そうして丑松の五人だけは、どうやら眼鼻がついていた。
「俺を加えて六人だけは、普通に働けると認めていい。よし、それではこの連中を、ひとつ上手に配置してやろう」
そこで銀之丞は命令した。
「準太は八人の仲間をつれ東南の出邸を守るがいい。卓三も八人の仲間をつれ東北の出邸を守るがいい。千吉も松次郎も八人ずつつれて、西北と西南の出邸とを、やはり厳重に守るがいい。俺と丑松とは二人だけで、邸の警護にあたることにしよう。……敵の人数は多くつもって、百人内外だということである。味方よりはすこし多い。しかし味方には別荘がある。この厳重な別荘は、優に百人を防ぐに足りる。で油断さえしなかったら、味方が勝つにきまっている。ところで夜間の警戒だが、各自の組から一人ずつ、屈強の者を選び出して、交替に邸内を廻ることにしよう。そうして変事のあったつど、警鐘を鳴らして知らせることにしよう。どうだ、異存はあるまいな?」
「なんの異存なぞございましょう」
こうして邸内はその時以来、厳重に固められることとなった。
親しく一緒に暮らして見て、九郎右衛門という人物がはじめの考えとは色々の点で、銀之丞には異って見えた。