Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
めいじんじごく
名人地獄
国枝 史郎
Leggi 名人地獄 (めいじんじごく) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 149.286 caratteri · 301 schermate
賄賂も取れば請託も受けた。その代わり自分でも施しをした。顕職を得たいと思う者が、押すな押すなの有様で、彼の門を潜ったそうだ。
悪さにかけても人一倍、善事にかけても人一倍、これが彼の真骨頭であった。恐れられ、憚られ、憎まれもした。とまれ清濁併せ飲むていの、大物であったことは疑いない。
「お前、聞いたろうな、あの唄を」家斉は早速いい出した。
「お前あいつをどう思うな?」
「厄介な唄でございますな」碩翁はこうはいったものの、厄介らしい様子もない。
「十数年前にはやった唄だ」
「そんな噂でございますな」
「海賊赤格子をうたった唄だ」
「ははあさようでございますかな」碩翁はちゃんと知っているくせに、知らないような様子をした。これが老獪なところであった。家斉をしていわせようとするのだ。
「そうだよ赤格子を唄った唄だよ。あの海賊めがばっこした、十数年前にはやった唄だ」
「海賊の上に邪教徒だったそうで」
「うん、そうだ、吉利支丹だったよ」
「ただし噂によりますと、なかなか大豪の人間だったそうで」
「それに随分と学問もあった。吉利支丹的の学問がな」
「つまり魔法でございますかな」
「いいや、違う、その反対だ」