Classici giapponesi con furigana
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ぜんあくりょうめんねずみこぞう
善悪両面鼠小僧
国枝 史郎
Leggi 善悪両面鼠小僧 (ぜんあくりょうめんねずみこぞう) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 10.231 caratteri · 21 schermate
「さて和泉屋」と顔を傾げて云い出した。
「私はお前が賊だと知った。知ったが捕らえるつもりはない。お前の気象が面白いからだ。……ところで私の今日来たのは決して与力としてではない。友人として遣って来たのだ。そこで私は思い切ってお前に一つ忠告しよう。和泉屋お前湯治に行ってはどうだ」
「へ、湯治でございますって?」
次郎吉は不思議そうに眼を上げた。
「そうさ、その肘の治療にな」
「へえ、なるほど」と上げた眼をまた膝頭へ落してしまう。
「どうだ和泉屋、湯治に行くか」
「行ってもよろしゅうござりましょうか?」
「つまり江戸から足を抜くのさ」
「……でも私がそうなりましたら、旦那の手落ちにはなりますまいか?」
「俺が承知で湯治へ遣るに何で俺の手落ちになる。そんな心配は少しもない。……で、お前はどこへ行くつもりだ?」
「へえ、箱根へでも参りましょう」
「うん箱根か。それもよかろう。……ところで一つ訊きたいことがある」
「へえ、何でございましょう?」
「どうしてお前はああ自由に自分の体を変えることが出来る?」
「ああその事でございますか。これがネタでございますよ」
云いながら次郎吉は懐中から二つの薬瓶を取り出した。