Classici giapponesi con furigana
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よんじゅうはちにんめ
四十八人目
森田 草平
Leggi 四十八人目 (よんじゅうはちにんめ) di 森田 草平 (もりたそうへい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 56.183 caratteri · 112 schermate
つまり俺もその試練に堪えないで篩い落されてしまったのだ。俺は糠であった、これまでの落伍者と同じように糠にすぎなかったのだ!」
彼は押潰されたように、へたへたと雪の中に倒れてしまった。
「そうだ、俺は糠だ、糠にすぎない! 今夜討入った同志が真実の籾であったのだ。あの連中だとて、俺のような苦しみを嘗めなかったとは、どうして言われよう? 彼らはよくその試練に堪えて、自分が籾であることを立証したばかりだ。俺は生れながらに実らない糠であった。そして、永遠に救われない地獄の鬼となってしまった」
彼は自分で自分の頭を打って、雪の中を転げ廻った。そして、「糠だ、糠だ!」と叫びながら、身体が痙攣るようにのた打ち廻った。
「そうだ」と、そのうちにふと頭を擡げた。「そうだ、まだ晩くはない。これからすぐに駈けつけよう! 吉良邸へ駈けつけて、まだ一党が引上げないうちであったら、同士に詫びて、せめて公儀へ召しあげられる囚人の中へでも入れてもらおう!」
そう決心するとともに、彼は立ち上ってよろよろと駈けだした。が、一丁ばかり駈けだした時、またよろよろと雪の中に倒れてしまった。そして、もう二度とは立ち上らなかった。