Classici giapponesi con furigana
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よつやかいだん
四谷怪談
田中 貢太郎
Leggi 四谷怪談 (よつやかいだん) di 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 7260 caratteri · 15 schermate
伊右衛門はそれを聞くとその当座はうす気味が悪かったが、結局邪魔者がいなくなったので安心した。
翌年の四月になって女房のお花は女の小供を生んだ。それは喜兵衛の小供であるのは云うまでもない。伊右衛門の家はそれから平穏で、お花は続いて三人の小供を生んだが、その小供の総領になっているお染と云うのが十四、次の男の子の権八郎と云うのが十三、三番目の鉄之助と云うのが十一、四番目お菊と云うのが三つになった時、それは七月の十八日の夜であったが、伊右衛門初め一家の者が集まって涼んでいると、縁の端にお岩のような女が姿をあらわして、
「伊右衛門、伊右衛門、伊右衛門」
と、三声続けて云いながら往ってしまった。伊右衛門は邪気を払うために、家の中で弾の入ってない鉄砲を鳴らした。すると四番目の女の子がその音に驚いて引きつけ、医師にかけたが癒らないで八月の十五日に歿くなった。
それから伊右衛門の家には怪異が起って、お染の許へ男が来るような気配があったり、夜眼を覚して見ると女房の傍に男が寝ていて消えたりしているうちに、某日の黄昏三番目の男の子が家の後へ往ってみると、前年歿くなっている四番目の女の子がいて負ってくれと云った。