Classici giapponesi con furigana
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そうせきしとわたし
回想 子規・漱石
高浜 虚子
Leggi 回想 子規・漱石 (そうせきしとわたし) di 高浜 虚子 (たかはまきょし) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 115.187 caratteri · 231 schermate
「今一人の書生さんが見えて、夏目さんがどうとか仰しゃるのですが……」とその意味を解しかねたように言った。藤野翁はそれに答えて、
「それは何か間違であろう、河東さんや高浜さんはおいでになって居るが、夏目さんはおいでになっていない、とそう返事をおし。」と言った。一座の人は皆黙々として思いもよらぬその話にあまり意をとめなかったようであったが、私は二十年前のことがたちまち頭に閃いて、
「それは夏目君が以前この家に居たことがあった、ということに就いて何か訊きに来たのであろう。」と言った。
「夏目君がここにいたとは?」と藤野翁は私の顔をいぶかしそうに見た。その他の人も皆不思議そうに私の顔を見た。そこで私は、
「とにかくその書生さんに会って見ましょう。」と藤野氏の家人に言って、下駄を突っかけて表に出て見た。そこには大学の制帽を被った一人の書生さんが突っ立っていた。
「どういう御用ですか。」と訊いてみたら、
「私は夏目先生の著作を愛読しているものですが、神経衰弱に罹って一年ばかり学校を休んでいる間に所々を旅行して今度この地に来たのです。先生のお書きになった何かの記事のうちに此家に下宿していられたということがあったように記憶していたのでどんな所かその跡が見たくて来たのです。