Classici giapponesi con furigana
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トソンラン
土城廊
金 史良
Leggi 土城廊 (トソンラン) di 金 史良 (きむさりゃん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 25.752 caratteri · 52 schermate
暫くすると彼等は再びもとのように盃をかわしつつにぎやかに喚き始めた。爺はつい又いつもの調子を出して、支械稼ぎの自慢や、近い中に城内に四五円位の貸部屋でも捜してみるつもりだ等と、立て続けに喋り立てた。「貸部屋を捜して何するだや」と婦は面白半分に質ねた。徳一老人は「お前さんを呼ぶだとよ」とへらへら笑いつつ婦をからかう。すると、元三は慌てて手を振った。婦は「何でや、そうでねえのけえ」と酒にとろけた体をゆすぶりながらいやに気をもたせて云うのだった。
元三はしまったと考え、何度も後から婦の云ったことを繰返し考えてみた。爺にはどうしてもそれが通り一遍の冗談のようには聞えぬのだ。爺はだんだん胸の中がほてって来るのを感じた。
「えへへへ、又嘘をこきやがらあ」と突然跛は鼻を反り上げてわらい出した。「手前達あそれでここから抜け出られると思うのけえ? 一歩踏み出した矢先は地獄だ! 鬼共がうじうじ転がって待構えているんだ!」
所が跛はふとわらい声をひそめ目を瞠り耳をすました。どしゃっどしゃっと不気味な音が聞えて来たからである。何だかそれは近い所からのようだった。皆は思わず声を呑んでお互に不安そうな目を見合わした。