Classici giapponesi con furigana
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トソンラン
土城廊
金 史良
Leggi 土城廊 (トソンラン) di 金 史良 (きむさりゃん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 25.752 caratteri · 52 schermate
そして如何にも満足そうに口を大きく開けると、ながながと欠伸をし、一度仰山に胴ぶるいをするのだった。
すぐ隣りの先達の小屋で急に何だか甲高い異様な声がしたようだ。暫しまどろんでいた元三は驚いて入口の方へずり寄って耳を欹てた。彼は少しばかり耳が遠いのではっきり聞えはしなかった。――
先達が元三爺と別れて自分の土幕へはいってみると、五つになる男の子が激しく泣いていたのだ。婦は目に角を立て蒼い火を点している。支械を下ろして先達は頼むように弱々しく叫んだのである。
「どんげして泣かせるだよ」
「へん、どんげしてだと」婦は立ち所に喚き返した。「餓鬼に訊いてみるがええでねえか。木偶の坊奴! よくもあつかましく訊けたもんだね!」と、云い様、発作を起して子供の足を捉えて吊り下げると、無慙にも背中を打ち叩いた。先達はかっと逆上せた。婦がそんなことをするのも、所詮稼ぎ帰りのよくない彼へのいやがらせに違いなかった。
「よせ、よさねえかよ」と彼は腕を振り上げて一喝した。
それでも彼女は手をゆるめないので、色蒼ざめて飛びかかり彼は婦をねじ伏せた。婦は悲鳴を上げ子供ははね飛ばされ、小屋はでんぐり返るような騒ぎになったのである。