Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
トソンラン
土城廊
金 史良
Leggi 土城廊 (トソンラン) di 金 史良 (きむさりゃん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 25.752 caratteri · 52 schermate
「わっしあ、う、これから働くんでごぜえます」
男は暫し小さな目をしょぼつかせ何かを考え込んでいたが、遂に爺を土城廊へ連れて行き土幕の構えを世話することになった。こうして元三と先達の家族との関係が始まったのである。
悪夢のような過去は葬られ、元三は新たに自分の生活を始めるようになった。爺は有頂天になった。他の土幕民と同様に自分一人の小屋を持ったのだ。屋根には持金をはたいて藁を葺いたので、アンペラや板屑やトタン切れの他の小屋よりは確かに見映えさえした。こういうことも彼にはひそかな誇りだった。そればかりではない。この土城廊の人々が大抵は乞食であるのに引きかえて、毎朝肩に支械を背負って心も浮々と出掛ける自分の姿は、後光のさすような幸福なものだった。街を歩く時もうずうずしてならなかった。百斤の重い荷を軽々とつけて、電車と駆けくらべをせんばかりにうふふ、うふふと笑い声を上げつつ駆け出すこともある。車掌はブレーキをかけて「莫迦野郎」と呶鳴った。でも依然としてうふふ、うふふ片手を振り振り走って行った。荷主の老婆は、鴨のように「泥棒、泥棒!」とぎゃあぎゃあ喚き立てる。