Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ちていせんしゃのかいじん

地底戦車の怪人

海野 十三

Leggi 地底戦車の怪人 (ちていせんしゃのかいじん) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 55.000 caratteri · 111 schermate

Aozora Bunko

さあ、どんなことになるやら?

脳みそだ!

ピート一等兵は、しばらく、ひきつづき、呻った。

「うーん。ああッ」

それから、またしばらくして、

「ううーん、ああッ」

こんな風に、五、六回やっているうちに、彼の鼻が、小犬のそれのように、くんくんと鳴りだした。

「ああッ、ああッ、あーあ。はて、おれは、さっきまで、一体なにしていたのかなあ。おや、これは妙だ。へんな匂いがする」

ピート一等兵は、鼻をくんくん鳴らしつづけた、鼻から先に、われにかえったピート一等兵だった。

「やっぱり、そうだ。このうまそうな匂いは、林檎の匂いだ。おれは、林檎畑に迷いこんだのかなあ。くんくんくん」

しばらくすると、彼は、ふと気がついて、両眼をひらいた。が、まっくらであった。

「おや、まっくらだ。はて、おれは、こんなにまっくらな林檎畑があることを、きいたことがないぞ」

そのうちに、彼は、しくしく泣きだした。

「うん、わかったわかった。ここは、冥途なんだ。死後の世界なんだ。だから、こんなに、まっくらなんだ。かねて冥途は、くらいところだときいたが、林檎畑まで、まっくらだとは、おどろいたもんだ。しかし、はてな、おれはなぜ、死んでしまったのかな」