Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぼっちゃん

坊っちゃん

夏目 漱石

Leggi 坊っちゃん (ぼっちゃん) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 88.491 caratteri · 177 schermate

Aozora Bunko

校長はいつ帰ったか姿が見えない。

ところへお座敷はこちら? と芸者が三四人はいって来た。おれも少し驚ろいたが、壁際へ圧し付けられているんだから、じっとしてただ見ていた。すると今まで床柱へもたれて例の琥珀のパイプを自慢そうに啣えていた、赤シャツが急に起って、座敷を出にかかった。向うからはいって来た芸者の一人が、行き違いながら、笑って挨拶をした。その一人は一番若くて一番奇麗な奴だ。遠くで聞えなかったが、おや今晩はぐらい云ったらしい。赤シャツは知らん顔をして出て行ったぎり、顔を出さなかった。大方校長のあとを追懸けて帰ったんだろう。

芸者が来たら座敷中急に陽気になって、一同が鬨の声を揚げて歓迎したのかと思うくらい、騒々しい。そうしてある奴はなんこを攫む。その声の大きな事、まるで居合抜の稽古のようだ。こっちでは拳を打ってる。よっ、はっ、と夢中で両手を振るところは、ダーク一座の操人形よりよっぽど上手だ。向うの隅ではおいお酌だ、と徳利を振ってみて、酒だ酒だと言い直している。どうもやかましくて騒々しくってたまらない。そのうちで手持無沙汰に下を向いて考え込んでるのはうらなり君ばかりである。