Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぼっちゃん

坊っちゃん

夏目 漱石

Leggi 坊っちゃん (ぼっちゃん) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 88.491 caratteri · 177 schermate

Aozora Bunko

そうしたら、そこが天意に叶ったわが宿と云う事にしよう。とぐるぐる、閑静で住みよさそうな所をあるいているうち、とうとう鍛冶屋町へ出てしまった。ここは士族屋敷で下宿屋などのある町ではないから、もっと賑やかな方へ引き返そうかとも思ったが、ふといい事を考え付いた。おれが敬愛するうらなり君はこの町内に住んでいる。うらなり君は土地の人で先祖代々の屋敷を控えているくらいだから、この辺の事情には通じているに相違ない。あの人を尋ねて聞いたら、よさそうな下宿を教えてくれるかも知れない。幸一度挨拶に来て勝手は知ってるから、捜がしてあるく面倒はない。ここだろうと、いい加減に見当をつけて、ご免ご免と二返ばかり云うと、奥から五十ぐらいな年寄が古風な紙燭をつけて、出て来た。おれは若い女も嫌いではないが、年寄を見ると何だかなつかしい心持ちがする。大方清がすきだから、その魂が方々のお婆さんに乗り移るんだろう。これは大方うらなり君のおっ母さんだろう。切り下げの品格のある婦人だが、よくうらなり君に似ている。まあお上がりと云うところを、ちょっとお目にかかりたいからと、主人を玄関まで呼び出して実はこれこれだが君どこか心当りはありませんかと尋ねてみた。