Classici giapponesi con furigana
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こうふ
坑夫
Leggi 坑夫 (こうふ) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 141.690 caratteri · 283 schermate
ところが原さんの前で寒い奥歯を噛みしめながら、しょう事なしの押問答をしているうちに、自分はどうあっても坑夫になるべき運命、否天職を帯びてるような気がし出した。この山とこの雲とこの雨を凌いで来たからには、是非共坑夫にならなければ済まない。万一採用されない暁には自分に対して面目がない。――読者は笑うだろう。しかし自分は当時の心情を真面目に書いてるんだから、人が見ておかしければおかしいほど、その時の自分に対して気の毒になる。
妙な意地だか、負惜みだか、それとも行倒れになるのが怖くって、帰り切れなかったためだか、――その辺は自分にも曖昧だが、とにかく自分は、もっとも熱心な語調で原さんを口説いた。
「……そう云わずに使って下さい。実際僕が不適当なら仕方がないが、まだやって見ない事なんだから――せっかく山を越して遠方をわざわざ来た甲斐に、一日でも二日でも、いいですから、まあ試しだと思って使って下さい。その上で、とうてい役に立たないと事がきまれば帰ります。きっと帰ります。僕だって、それだけの仕事が出来ないのに、押を強く御厄介になってる気はないんですから。僕は十九です。