Classici giapponesi con furigana
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こうふ
坑夫
Leggi 坑夫 (こうふ) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 141.690 caratteri · 283 schermate
に、はっと気がついたんだから、眼の前にいる婆さんが、不思議なくらい変であった。しかし寝ろと云う注意だけは明かに耳に聞えたに違ないから、自分はただ、
「ええ」
と答えた。すると婆さんは後ろの戸棚を指して、
「布団は、あすこに這入ってるから、独で出して御掛けなさい。一枚三銭ずつだ。寒いから二枚はいるでしょう」
と聞くから、また
「ええ」
と答えたら、婆さんは、それ限何にも云わずに、降りて行った。これで、自分は寝てもいいと云う許可を得たから、正式に横になっても剣突を食う恐れはあるまいと思って、婆さんの指図通り戸棚を明けて見ると、あった。布団がたくさんあった。しかしいずれも薄汚いものばかりである。自宅で敷いていたのとはまるで比較にならない。自分は一番上に乗ってるのを二枚、そっとおろした。そうして、電気灯の光で見た。地は浅黄である。模様は白である。その上に垢が一面に塗りつけてあるから、六分方色変りがして、白い所などは、通例なら我慢のできにくいほどどろんと、化けている。その上すこぶる堅い。搗き立ての伸し餅を、金巾に包んだように、綿は綿でかたまって、表布とはまるで縁故がないほどの、こちこちしたものである。