Classici giapponesi con furigana
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こうふ
坑夫
Leggi 坑夫 (こうふ) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 141.690 caratteri · 283 schermate
――抜けそうな足を棒のように立てて聞くと、がんと鳴ってる耳の中へ、遠くからさあさあ水音が這入ってくる。自分はますます神妙になった。
この状態でだいぶ来た。何里だか見当のつかないほど来た。夜道だから平生よりは、ただでさえ長く思われる上へ持ってきて、凸凹の登りを膨っ脛が腫れて、膝頭の骨と骨が擦れ合って、股が地面へ落ちそうに歩くんだから、長いの、長くないのって――それでも、生きてる証拠には、どうか、こうか、長蔵さんの尻を五六間と離れずに、やって来た。これはただ神妙に自己を没却した諦の体たらくから生じた結果ではない。五六間以上後れると、長蔵さんが、振り返って五六歩ずつは待合してくれるから、仕方なしに追いつくと、追いつかない先に向うはまた歩き出すんで、やむを得ずだらだら、ちびちびに自己を奮興させた成行に過ぎない。それにしても長蔵さんは、よく後が見えたもんだ。ことに夜中である。右も左も黒い木が空を見事に突っ切って、頭の上は細く上まで開いているなと、仰向いた時、始めて勘づくくらいな暗い路である。星明りと云うけれど、あまり便にゃならない。提灯なんか無論持ち合せようはずがない。