Classici giapponesi con furigana
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とうじょうのきじゅつし
塔上の奇術師/鉄人Q
江戸川 乱歩
Leggi 塔上の奇術師/鉄人Q (とうじょうのきじゅつし) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 151.766 caratteri · 303 schermate
それは、西洋ふうのドアではなくて、よこにひく日本ふうの戸のように思われました。
ひえびえとして、かびくさいにおいが、鼻をうちました。
やっぱり地下室のようです。
「さあ、ここだ。とんだまっ暗なサーカスだが、ここで空中曲芸の夢でも見るがいい。」
道化師は、目かくしとさるぐつわを、とってくれました。
見ると、コンクリートの壁にかこまれた天井のひくい、せまい部屋です。むこうのすみに長いすがおいてあり、その上に毛布がまるめてあります。電灯はなくて、一本のろうそくが、ゆかに立ててあるばかりです。
その赤ちゃけたろうそくの光が、道化師の顔を、下のほうから照らしています。顔のかげが、ふつうとぎゃくになって、なんともいえない、きみわるさです。
ながいまつげが、まぶたにかげをうつし、口からあごにかけては、まっ白に見え、口から上は、鼻のあたまと、ほおぼねのほかは、暗いかげになっています。そのかげの中に、大きな目玉が、ギョロッと光っているのです。お化けのように恐ろしい顔です。
そのお化けが、どす黒く見えるあついくちびるを、ぱくぱくと動かして、こんなことをいいました。
「おまえは、しばらくここにいるんだよ。