Classici giapponesi con furigana
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ぼちてんぼうてい
墓地展望亭
久生 十蘭
Leggi 墓地展望亭 (ぼちてんぼうてい) di 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 46.485 caratteri · 93 schermate
「今度の主要な用件は、リストリアの文部次官に会うことなのですが……」
士官は、紹介状を手にとって、仔細に眺めはじめた。紹介状には、学士院会員ギュスタフ・ダンピエールと文部参事官ポール・ジャルウの二人の名前になっていた。
士官の表情のなかから、ふと、辛辣な色が消えた。
「よろしい。滞在日数は?」
「いまのところ、まだ未定です」
「毎朝陸軍司令部へ出頭して査証を受けて下さい」
竜太郎は、車室へかえった。汽車はゆるゆると動き出した。
陸軍司令部……。ただならぬ感情が、じかに、胸にせまった。
(いったい何が起ったんだろう? )
※(「藹」の「言」に代えて「月」、第3水準1-91-26)たけたエレアーナ王女が、チラと瞼の裏をよぎった。
列車は、短い隧道をいくつもくぐりぬけ、大きな停車場に走り込んだ。
マナイール!
立ち上りかけて、竜太郎は、よろめいた。気の遠くなるような一瞬だった。
停車場の前の広場は、雨気をおびた雲の下で、黒々としずまりかえっていた。一人の人影もなかった。
ぼんやりとした遠近図をかく家並の線。どの窓も、みな閉され、ちらとも灯火が洩れなかった。この首府は、喪に服しているような、深い沈黙のなかに沈み込んでいた。