Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
ゆめとぶんげい
夢と文芸
柳田 国男
Leggi 夢と文芸 (ゆめとぶんげい) di 柳田 国男 (やなぎたくにお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 7051 caratteri · 14 schermate
人生の不安はまだ若干は残って居て、古来之を慰撫して居た有力なる一つの手段は、既に忘却の淵に臨んで居るのである。
何がこの消えたるものの代りとして、未来の空隙を盈そうとして居るのかを、我々は痛切に知りたいと念じて居る。夢の神秘の最も究め難い部分は、一家一門の同じ悩みを抱いた人々が、時と処を異にして同じ夢を見、それを語り合って愈※(二の字点、1-2-22)其信仰を固めるという場合である。是は近世に入って一段と稀有の例になり、僅かに文筆の間に稍※(二の字点、1-2-22)おぼつかない記録を留むるのみであるが、現実には却って之に似た遭遇が多い。自分は夙くから是を共同幻覚と呼んで居る。たとえば荒海の船の中で、又は深山の小屋に宿して、起きて数人の者が同じ音楽や笑い声を聴き、又はあやかしの火を視ることがある。それを目耳の迷いだと言おうとしても、我も人も共にだから容易にはそうかなァと言わない。似よった境涯に生きて居ると、同じような心の動きが起るものか。もしくは甲の印象は鮮明で強く、乙丙は弱くして漠然たる、稍※(二の字点、1-2-22)近い感じを受けて居るに過ぎぬ場合でも、一人が言い出すと自然に其気になり、又段々にそう思うようになるのか、是は遠からず実験をして見る人があるであろう。