Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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おおとりものせんにんつぼ

大捕物仙人壺

国枝 史郎

Leggi 大捕物仙人壺 (おおとりものせんにんつぼ) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 47.606 caratteri · 97 schermate

Aozora Bunko

「まあそうかえ、どこで目付けたの?」

「うん、玉乗の楽屋でね。俺らあそこに傭われているんだ」

二人は歩きながら話すことにした。

「……で、そういった塩梅でね、諏訪以来一座は解散さ。チリチリバラバラになったのさ。……随分お前を探したよ。親方にとっては金箱だし源公から見れば恋女だ。そのお前がどこへ行ったものか、かいくれ行衛が知れねえんだからな。そりゃア随分探したものさ。ああ今だって探しているよ。執念深い奴らだからな」

「そりゃあもう探すのが当然さ」

お錦は何となく憂鬱に云った。「それで、随分怒っているだろうね」

「ああ随分怒っているよ。恩知らずの不幸者だってね。……そう親方が云うんだよ」

「実の親でもない癖に」お錦はにわかに反抗的に「不幸者が聞いて呆れるよ」

「そうともそうとも本当にそうだ」トン公はすぐに同情した。「怨こそあれ恩はねえ道理だ。いずれお前を誘拐したものさ」

「そうよ、妾の小さい時にね」

「その上ふんだんに稼がせてよ。あぶく銭を儲けたんだからな」

「恩もなけりゃ義理もない訳さ」

「ところでどうだな、今の生活は?」

「さあね」とお錦は気がなさそうに「大してうらやましい生活でもないよ」