Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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おおとりものせんにんつぼ

大捕物仙人壺

国枝 史郎

Leggi 大捕物仙人壺 (おおとりものせんにんつぼ) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 47.606 caratteri · 97 schermate

Aozora Bunko

そうして彼らの真中に一葉の図面が置かれてあったが、他ならぬ千代田城の図面であった。

「これは浪士だ! 浪士の密会だ!」早くも察した小堀義哉は戦慄せざるを得なかった。

浪士達の方でも驚いたらしく、互に顔を見合わせたが、

「これは人違いだ。本庄氏ではない」琵琶師に扮した一人が云った。

「貴殿は一体何者かな?」

「拙者は旗本、小堀と申すもの、人を迫っ駆けて参ったものでござる」義哉は正直に打ち明けた。

「実は空家と存じましてな」

「左様、ここは空家でござる。……幽霊屋敷で通っている。外桜田の毛脛屋敷でござる」

これを聞くと小堀義哉は、「ああそうか」と思わず云った。天井から毛脛が下がって来て悪戯をするという所から、外桜田の毛脛屋敷と呼ばれ、いつまで経っても住手のない家が、一軒あるという噂は、既に以前に聞いていた。「はああそれでは浪士どもが、集会の用に立てようため、そんな気味の悪い噂を立て、人を付近に近寄せないのだな」こう考えて来ていよいよ義哉は身の危険に戦慄いた。

その時浪士たちは顔を寄せ合い、しばらくヒソヒソ相談したが、

「さて小堀義哉氏とやら、我々を何と覚しめすな?」