Classici giapponesi con furigana
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おおえどおうごんきょう
大江戸黄金狂
野村 胡堂
Leggi 大江戸黄金狂 (おおえどおうごんきょう) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 26.754 caratteri · 53 schermate
空善は涙を念仏に紛らせました。月明りに浄化された万田龍之助の死顔は、この上もなく浄らかに見えたのです。
「敵の顔も見ずに――不憫な」
山浦丈太郎も裏淋しい心持でした。
「何事も約束でござるよ、――討ち兼ねるのは、討ち兼ねるだけの仔細があろう」
「生きて、も一度下界へ還る望みは無い。死出三途の道づれは、この山浦丈太郎が――」
ハッと思う間に、丈太郎は血刀を逆手に取直して居りました。
「ま、待って、山、山浦様」
轉がるように飛出したのは、白糸のお滝でした。矢庭に丈太郎の刀持つ手にすがると、
「私も、私も殺して下さい、――この細工をしたのは皆んなこの私、――さる人から聴いた七万両の謎、六本の手紙を書いて、皆んな此処に集めたのは、この白糸のお滝の仕業でした。七万両の小判を私の手に握って、――三年目で山浦様に逢いたさ」
「――――」
恋と慾との両天秤で、お滝は此大芝居を書いたのでした。その気違い染みた述懐はまだ続きます。
「大久保石見守の子孫が七人、それぞれ祖先からの言い伝えで、七万両の事は知ってる筈、でも、その七人の居る場所が判らなかった、――幸い私に教えてくれる人があって、六人六様の手紙を書くと、案に違わず皆んな集まって来ました。