Classici giapponesi con furigana
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たいくうまかん
大空魔艦
海野 十三
Leggi 大空魔艦 (たいくうまかん) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 31.098 caratteri · 63 schermate
丁坊は身体の自由がきかないから、外が見えない。
「もう一つの空魔艦は、なんという名前なの」
「ああ、あれかい、あれは『手の皮』というんだ」
「へえ、変な名前だね。これが『足の骨』で、もう一つのが『手の皮』かい」
「足の骨」と「手の皮」の二機は、ぐんぐん高度をあげて、北の方にとんでゆく。
「チンセイさん」
と、また丁坊がよびかけた。
「なんだい、丁坊。ちと黙っていろよ」
「だってチンセイさん。僕はこうして、いつまでたっても毛皮の袋の中に入れられたっきりだぜ。いやになっちまうなあ。チンセイさんから頼んで、僕を袋から出してくれないか。僕はもう逃げやしないよ。日本へ帰ることもあきらめている。だけれど、こんな窮屈な袋の中にいれられているのはいやだ。出して呉れればコックのことだって、ボーイの役目だってなんなりとするよ」
丁坊は熱心さを顔にあらわして、チンセイに頼んだ。
「そうだなあ」とチンセイはようやく本気になって、
「じゃあ一つ、機長の『笑い熊』さんに聞いてみてやろう」
「『笑い熊』だって?」
「ああそうだよ。それが機長の名前なんだよ。じゃおとなしくして、しばらく待っておれ、いいか」