Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Leggi 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 86.467 caratteri · 168 schermate
あとを追いかけりゃ、蛇の道は蛇というわけでもねえが、下手な目あかしよりはちっと眼は利いている、ここ幾日のうちには、首尾よくお手渡しをした上で、またお前さんのところまで舞い戻って来てお目にかかる。ところで……」
がんりきはこう言って、はや出立もし兼ねまじき勢いを見せ、箱を包み返しにかかりながら、呆れ返っている福松の前へ、切餅一つをポンと投げ出し、
「三つあるうちの一つだけは、骨折り賃に天引としてこっちへ頂いて置いても罪はあるめえ、御神燈冥利というものだ、遠慮なく取って置いてお茶の代りにしな」
百両の金を気前よく――いくら人の物だといっても、そう気前よく投げ出されてみると、何はともあれ女として、見得も、外聞も、怖れも忘れて、有頂天とならざるを得ない。
「まあ、こんな天引をいただいて、ほんとうに罰は当らないか知ら――そうさねえ、もともと元も子もないと思い込んでいたものを、お前さんがそれを届けに行ってやる御親切から比べりゃ、なんでもないわねえ、済まないねえ――わたし、嬉しいわ」
百両の金包を額に押当ててこすりつけた福松。
その時、表の御神燈の方をハタハタと叩く音がして、