Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Leggi 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 254.021 caratteri · 495 schermate
「七兵衛おやじ――そんな人は知らんよ、そんな人は知らないけれど、田山白雲先生は、もう三日したらこの船に戻られるはずだ」
「そうですか――さあ、その三日のうちに、七兵衛おやじが見つかればいいが……」
柳田平治は、この少年の、ませた口の利きぶりを怪しむのみではない。その後生大事に左の小脇にかいこんでいる何物をか、よく見ると、それは一箇の般若の面に相違ない。そこでなんだか一種の幻怪味に襲われながら、
「それは、見つかるだろう」
「そうかしら、あたいは、どうもそれが覚束ないと思うんだが」
「見つかるよ、心配し給うな」
柳田平治は、七兵衛おやじの何ものであるかを知らない。また、この少年の何ものであるかを知らない。だが、田山白雲が、この二人の駈落者のほかに、まだたしかに尋ねる人があるらしいことだけは、相当に合点している。その者がいわゆる七兵衛おやじなる者だろうか。果して田山白雲が、この二人の駈落者を突留め得た如く、七兵衛おやじなるものを捕え得るかどうかということには、全然当りがついていない。しかし、この舟の者が、こうまで心配していることを見計らって、相当の気休めを言ったつもりなのだろうが、それを肯わない清澄の茂太郎が、