Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Leggi 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 254.021 caratteri · 495 schermate
百七十一
お角さん一行が、こうしてピクニックを楽しんでいるところへ、血眼で乗りつけた一行に果して関ヶ原以来の因縁が宿っているか、いないか、それはわかりません。
ただ、せっかくのお角さんの清興の席の前へ、右の一団のならず者、よた者が集まって、盆蓙を敷いてしまったことだけは眼前の事実です。
そうして、南京バクチと、丁半とをおっぱじめてしまいました。
「いかに何でも、これは無作法過ぎる」
と、お角さんはムッとしながら、そのならず者を見つめていると、
「いいってことよ」
を連発する江戸まがいの三下奴があるかと見れば、
「うだうだ言やはるな、ちゃア」
と上方なまりをむき出したよた者もある。とにかく雑種であって、本場物ではないが、東西聯合のトバと見れば見らるべきものです。
これらの連中が、今や、夢中だか、狎合いだか知れないが、血眼になって、丁半、ちょぼ一を争いはじめました。
それが、今いう通り、お角さんのピクニックの清興のつい鼻先なので、そうして、この盆蓙を敷くに当っても、お角さんに向って一応の渡りもつけていないのです。
癇の強いお角親方が、その仕打ちをムッとしないはずはないのですが、そうかといって、旅先で事を構えたがるようなお角さんではないから、その安っぽいならず者どもを横目に、見て見ないふりをしていました