Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Leggi 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 254.021 caratteri · 495 schermate
頭ごなしに陳弁を試みた米友。件の浪士は無雑作に頷いて、
「大抵、君だろうと思っていたよ」
「うむ」
「どこへ行ったのだ、その舟で」
「竹生島まで行こうと思ったが、つい、道を間違えてね、なんだか、名も知らねえ、ちっぽけな島へ着いちまったんだ」
「ははあ、この辺でちっぽけな島というと、沖の石ではなし、多分、竹島だろう。そんなところへ何しに行ったんだ」
「長年の心願で、竹生島の弁天様へ琵琶を納めてえと、こういう人があったから、それが、病身で、盲目なんだ、そこで、おいらが、ひとつその舟を頼まれてやりてえという気持になったんだが、舟はなし、銭はなし……」
「うむ、うむ」
「そこで、ふと考えついたのは、この間、お前さんが、ここで、小舟の上で釣をしておいでなすったね、今日もまた、いるかも知れねえと思って、いたらひとつ頼んで、その舟を貸してもらいてえと、こう思って飛んで来て見るとな、人はいねえけれど、舟はある、大きな声をしてお前さんを呼んでみたが返事がねえ、暫く待っていてみたが、音沙汰がねえから、黙ってあの舟を借りちゃった」
「うむ、よしよし、それでよし」
浪人は鷹揚に肯いてのみいる。