Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠

中里 介山

Leggi 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 30.484 caratteri · 60 schermate

Aozora Bunko

つい今の先も、昔の歳どんで附合って来た。その力を借りて、押しきって行けば、何のちょうはんの一人や二人、事も雑作もあるものではない、とお角さんが張りきってこのことを伊太夫に申し出ると、伊太夫もこの際、一応はそれを承認しました。

というのは、当時、新撰組の及ぼす威力は京洛の天地だけではない。その時代の動静が、かなり敏感に伝えられるところの、甲州第一の富豪の手許まで情報が届いていないということはない。どこまで彼等に全幅の信用を置いていいか悪いかわからないが、この際は、事の思案よりは、急速の実行を可なりとする。時にとっての強力が必要である。そこで、伊太夫も一応お角の提議を承認するまでもなく、お角さんは早くも庄公を次の間まで呼ばせて、

「庄公――お前これから大急ぎ、馬でも駕籠でも糸目はつけないで、一走り使に行って来ておくれ――ほらあの、新撰組の土方という先生――いいかい、これから山王様までまた駈けつけてもらうんだよ、あそこへ行って歳どんに、わたしがぜひ加勢に頼みたいことがあるって、言伝をしておくれ。わけを言っては長いから、お角親方が大難に出あっている、草津の北の辻で、お角親方が晒しにかけられるという段どりになって、九死一生なんだから歳どんに加勢に来てもらいたい、とこう言って頼んでごらん。