Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠10
中里 介山
Leggi 大菩薩峠10 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 285.635 caratteri · 558 schermate
「そういった理窟だな」
丸山勇仙が、空うそぶくような調子で返答しました。そこで仏頂寺は、事改めて女の方を向いて、
「ねえ、君、君はどうしても一応はその抱え主まで、わびをして帰らなければならん。そのおわびには不肖ながら、われわれが立会って、今後にむごいことのないようにして上げる。ここからは乗物か何かあるだろう、善は急ごうじゃないか、君の方に異存がなければ、これからわれわれと一緒に浅間へ帰ろう」
「どうぞ、お連れ下さいまし」
女はわるびれずにいいました。仏頂寺はそこで、丸山の方に腮を向けて、
「丸山君、君ひとつ、そこらを駈けまわって、乗物を一挺探して来ないか、何でもいい、人間の乗れるものなら何でもさしつかえない」
「よろしい」
丸山勇仙は命をかしこんで、さっさと物臭太郎を外へ飛び出してしまいました。
そこで仏頂寺弥助が、改めて兵馬の方に向って、
「君、宇津木君、抜けがけをしちゃいかんよ、われわれとても、君の立場には同情し、どうか成功させて上げたいと、これでも、蔭になり、日向になって、相当苦心しているのだ、それを君が買ってくれないで、事毎に、われわれを出しぬくような真似ばかりされたんでは、われわれとしてもやりきれない、第一、われわれ亡者と違って、前途ある君の生涯をあやまらせたくないのだ」