Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠10
中里 介山
Leggi 大菩薩峠10 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 285.635 caratteri · 558 schermate
「なに、キンタマが大き過ぎて馬に乗れないのか。西郷という奴、そんなにキンタマのでかい奴かなあ」
「は、は、は……」
と七兵衛が笑いました。西郷隆盛もここでキンタマの棚おろしをされようとは思わないでしょう。
そうして神尾主膳が、西郷のキンタマに、ザマあ見やがれ、という表情をして痛快がったのが、この場合、七兵衛をして、失笑させてしまったものと見えます。それを笑ってしまってから七兵衛が、
「ところで、あんまり、のろくさい旅ですから、何か一つ、いたずらをして上げようと思って、すきをねらってみるにはみましたが、すきがありそうで、その実、少しもすきがないのには驚きましたよ」
「ふん、お前の眼で見てすきが無いんじゃ、やっぱりすきが無いんだろう、悪いことをする奴には、油断もすきもありゃしない」
七兵衛はそれを打消すように、
「なあに、その西郷どんというのは、あけっぱなしのすきだらけでしたが、そばに附いているのに物すごいのがいました、うっかり手出しをしようものなら、あいつに斬られてしまいます――それは西郷のお側去らずで、中村半次郎という男だということをあとで聞きました」
中村半次郎は後の桐野利秋であります。