Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠10

中里 介山

Leggi 大菩薩峠10 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 285.635 caratteri · 558 schermate

Aozora Bunko

「左様さね、お説の通り、三喜は寛正の六年の四月八日に生れたんだ、お釈迦様の日だからよく覚えていますよ。何しろ名医は名医さ、古河公方を中心にして、関東の平野を縄張りにしていたのだが、長谷村の一向寺というのにお像があって、神様扱いを受けている。日本に名医ありといえども、お像を神に祀られているのは、東大寺の鑑真大和上と、川越三喜だけだ、同じ藪でもこちとらとは、格が違わあ。しかし、こちとらだってなにも卑下するがものはねえのさ、後世になれば、十八文の貧乏神に祭ってくれるものがねえとも限らねえ」

道庵が、つまらないところで痩せ我慢をいうと、僧形の同職も笑って、

「ハハハハ、左様でございますとも、後世になれば、先生と、甲斐の徳本大人とを合わせて、平民医道の二柱の神として祭るものが出て来ること請合いです」

「そう言われると、ちっとばかり恥かしいのさ、徳本は、拙者の先輩だが、道三の三喜におけるが如き出藍ぶりがねえから、お恥かしいよ」

そうして、門前につないでおいた馬に跨がろうとした時に、弾丸の如く走せ来って、飛びついたものがあります。

「先生、いいかげんのことがいいぞ」