Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠11
中里 介山
Leggi 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 368.567 caratteri · 720 schermate
後ろから不意に目かくしをして、当人の相当に驚き呆れるのを見すました上で、当ててごらんとかなんとかいったり、いわなかったりして後、パーッと蓋をあけて納まりをつける新しくもない悪戯。子供の時分なら知らぬこと、無邪気にしても、あんまり人をばかにしている。むしろ乱暴でもあり、無礼でもある。お雪の驚き呆れて狼狽するのみならず、その狼狽に、憤慨の勢いを加えたのもぜひがないことです。
「ごじょうだんをなすってはいけません」
目をおさえられながら、それはむしろ叱責するような声でありましたが、後ろの人はなんにも言わず、まして手を緩めようとも、放そうともしません。多分、面には舌を吐いて、ニヤニヤ笑っていることでしょう。
「お放し下さい」
お雪は烈しく首を振りましたけれど、その押えている手というのが、やさしいいたずらでやみそうなやさしい手ではなく、革のように硬い、大きな掌で、そのくせ、死人のように冷たい手でありました。
「ほんとに、どなたですか、ごじょうだんをあそばしてはいけません、どうぞお放し下さい」
お雪には、その押えられた手の主が誰であるか、見当がつかないらしい。
ここには多くの男性がいる。